日本民藝館「白磁 Joseon White Porcelains」

白磁 Joseon White Porcelains  2018年9月11日(火)~11月23日(金・祝)

白磁 Joseon White Porcelains

2018年9月11日(火)~11月23日(金・祝)

民族独自の美意識や造形感覚を映し出す朝鮮陶磁。なかでも白磁の器は、朝鮮王朝の統治理念であった儒教の精神に適う「清貧の美」と深い精神性を宿しており、人の心を優しく包み込んでくれます。本展では柳宗悦が愛蔵した朝鮮白磁の壺や瓶や鉢などを中心に展観し、その自由で無垢な美の世界を紹介します。

当館の初代館長である柳 やなぎむねよし 宗悦(1889-1961)が創始した民藝運動。 その歩みを振り返ってみると、すべての活動が朝鮮陶磁器との出会いから始まっていることがわかります。後に提唱される民藝美 論の礎となる「用の美」や「無心の美」への目覚めも、まさにそ の出会いが契機となったのです。

きっかけは1914年のことでした。当時、千葉県の我孫子に住ん でいた柳のもとへ、朝鮮から浅川伯教という人物が朝鮮陶磁器を手土産に訪れたのです。来訪の目的はロダンから贈られた彫刻作品を見るためでした。すると、柳は瞬く間にこの白磁の壺に心を奪われてしまったのです。その時の感激を、「その冷ひややかな土器に、人間の温み、高貴、荘厳を読み得ようとは昨日まで夢み だにしなかった。」(「 我孫子から 通信一」1914年)と、記しています。

以来、柳は浅川伯教と弟の巧を介して度々朝鮮半島へ渡り、各地を巡って陶磁器や木工品、絵画、石工品や金工品などを蒐集しました。そして、朝鮮工芸への限りない愛情の証として展覧会や 文筆活動を行い、民族固有の工芸文化の素晴らしさを国の内外に紹介していったのです。

なお、柳の関心は器物にのみ向けられたのではありません。その眼差しは独自の文化を育んできた朝鮮の人々にも向けられ、当時日本政府が推し進める武断的な植民地政策に異議を申し立て、朝鮮文化の擁護と保護に尽力したのでありました。

現在、日本民藝館には、主として朝鮮時代(1392-1910)に作られた約1,600点の工芸品が収蔵されており、日本国内の美術館としては最大級の質と量を誇っております。なかでも、朝鮮白磁はその白眉ともいえましょう。そこには時代の精神を映し出す清廉で簡素な美が宿っており、民族の心を象徴する独自の美意識が現れているのです。

さて、本展では無地の白磁をはじめ、白磁の素地に藍色に発色する酸化コバルト (呉須)で文様を描いた青花(染付)や、褐色に発色する鉄絵具で加飾した鉄砂、赤色に発色する銅顔料を用いた辰砂など、柳がことのほか愛しんだ白磁の優品約150点を紹介します。朝鮮白磁が醸し出す、自由で無垢な美の世界をご堪能ください。

※会期中、金曜日(11/2は除く)は19時まで開館します(入館は閉館30分前まで)

 

主な展示品

 

休館日 月曜(祝日の場合は開館し、翌日休館)
開館日カレンダー
入館料 一般 1,100円 大高生 600円 中小生 200円

開館時間 10:00-17:00(入館は16:30まで)
※ただし金曜日(11/2は除く)は19時まで開館
(入館は閉館30分前まで)
休館日 本館大展示室 他