平塚市美術館で「21世紀の美術 タグチ・アートコレクション展」

現在、平塚市美術館で「21世紀の美術 タグチ・アートコレクション展 アンディ・ウォーホルから奈良美智まで 2018年」が開催されています。実業家・田口弘氏が収集した国内有数の現代美術コレクションの中から約70 点を紹介。作家の独創的なアイディアにより制作された作品を見ることができます。同時開催として、「岡村桂三郎展-異境へ」も開催されています。

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タグチ・アートコレクションとは

 実業家の田口弘氏が収集した国内有数の現代美術コレクションです。400 点を超えるコレクションは、出身地もさまざまで、グローバルに活躍する作家たちの作品からなり、いまの美術の動向を一望することができます。本展では、コレクションの中から、2000 年代に制作された作品を中心に、現代の美術作品を紹介します。
現代の美術の特徴のひとつに、作品の中に「美術とは何か」という自己言及性を抱えていることが挙げられます。アンディ・ウォーホルのように広告やアニメーションのイメージを取り込んだり、あるいは、過去の巨匠の作品を引用したりしながら、「私の考える美術」を提示しています。
また、ものをつくるという行為は、作家の体そのものから発する内的なものだという考え方もあります。民族やジェンダーを主題にした作品や、映像作品にみられる物語性を取り入れた作品は「私はなぜ私であるのか」を見る人に問いかけてきます。
どのような作品であれ、作家のアイデアは独創的で、ユーモアと機知に富んでいます。作品を見て、おかしくて笑ってしまったり、はっと気付かされたり、深く考えさせられたりしながら、美術館でアート体験をお楽しみください。

このコレクションの中から、今回の展示会では70点がセレクトされています。とくに有名な作者としては、キース・ヘリング、村上隆、奈良美智、ヨーコ・オノ、アンディ・ウォーホルなど、総勢51人の作品が並びます。

機械部品や金型部品を扱う専門商社で、売上高3,129億円(2017年)のミスミグループ創業者でもある田口弘氏は、ミスミ社長在職時にアメリカン・ポップアートを中心とした「ミスミ・コレクション」を築き、企業コレクションの我が国における先駆けとなりました。タグチ・アートコレクションは、特定の展示会場を所有せず、各地の美術館等からの出品要請に応え全国で展覧会を行っており、現代アートの普及活動への貢献が目的の一つであるそうです。

奈良美智さんの作品以外は、写真撮影OKですので、お気に入りの作品があれば、バシバシ撮りましょう。

アンディ・ウォーホルの《ダブル・ミッキーマウス》

もともとのMYTHS PORTFOLIO series では、1人(匹?)のミッキーだったようです。MYTHS PORTFOLIO series は1950年代のテレビやハリウッド映画のキャラクターが用いられ、サンタクロースやスーパーマン、ドラキュラなどが含まれます。ひとつの作品をダブル化する試みは《ダブル・エルビス(1963年)》でも見ることができます。

アンディ・ウオホール 「二匹のミッキー」1981年

アンディ・ウォーホル 《ダブル・ミッキーマウス》1981年

フェルメール作品の「裏側」を作った作品

今回、特に面白いと感じたのが、ヴィック・ムニーズの《デルフトの眺望(裏側)》という作品です。これは何か、というと、オランダの「マウリッツハイス美術館」に所蔵されているヨハネス・フェルメールの《デルフトの眺望》の裏面を忠実に再現したものです。ヴィック・ムニーズは著名な作品の引用・流用をコンセプトに制作しており、オリジナルとは何かという問題を提起しているそうです。

ヴィック・ムニーズ「デルフトの眺望(裏側)」

ヴィック・ムニーズ《デルフトの眺望(裏側)》 2016年

実際のところ、どうなの?と思って探してみましたら、ちゃんとマウリッツハイス美術館にありました↓↓↓。なるほど、確かに同じ位置に赤い印や貼り札、シミが入っています。しかしなぜこの作品の裏側を作ろうと思ったのでしょうかねぇ。



Johannes Vermeer, Gezicht op Delft, c. 1660 – 1661

 

名作をひたすら刺繍!

青山悟氏の《About Painting 2014-2015》はアート・デザイン界の名作を小さな刺繍で表現しています。本作はこの小さな作品が集まり、社会的-個人的、革新的-保守的という二軸で作品が配置された大きな作品です。

青山悟氏の《About Painting 2014-2015》

青山悟氏の《About Painting 2014-2015》

刺繍で表されたピエト・モンドリアンと作品に対する説明書きが記されている。

刺繍で表されたピエト・モンドリアンと作品に対する説明書きが記されている。

岡村桂三郎展-異境へ

現代の美術界をけん引する気鋭の作家・岡村桂三郎(1958生)の大規模な個展も同時に開催されています。龍や迦楼羅などの神話的な動物をモチーフにした迫力に満ちた屏風のような大画面が迷路のように展示されており、まるで洞くつ内に迷い込んだような展示空間で構成されています。

『岡村桂三郎展-異境へ』 2018年4月21日~6月24日

『岡村桂三郎展-異境へ』 2018年4月21日~6月24日

開催情報

平塚市美術館

平塚市美術館

平塚市美術館

2018年4月21日(土)~6月17日(日)
開館時間 9:30 ~ 17:00( 入場は16:30 まで)
休館日  月曜日(ただし、4/30 は開館)
観覧料金 一般800(640) 円/高大生500(400) 円

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