日本民藝館「柳宗悦と古丹波」

日本民藝館 2019年9月10日(火)~11月24日(日) 柳宗悦と古丹波

日本民藝館で開催されている古丹波の展示。民藝館が所蔵している丹波焼の中から約100点に加え、今年で開館50年の節目を迎える「丹波古陶館」の優品約50点を併せ一堂に展観し古丹波の魅力に迫ることができるということで、久しぶりに民藝館に行ってきます。

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日本六古窯のひとつ、丹波焼

瀬戸焼や常滑焼などと並び日本六古窯(にほんろっこよう)のひとつに数えられる丹波焼。柳が目を向けた当時、すでに一部の茶陶は名声を博していたのですが、柳の眼差しはそれまで粗雑な器として顧みられていなかった「日常の器」に向けられました。

柳宗悦古丹波 Soetsu Yanagi and Old Tamba

柳宗悦 古丹波
Soetsu Yanagi and Old Tamba

1924年の関東大震災の直後、柳は京都に移り住みました。朝市に足繁く通い日常雑器の蒐集に励みました。
1927年には丹波市の調査のために初めて篠山を訪れ、道具商の尚古堂(しょうこどう)で丹波焼を見る機会を得ました。この時、柳は立坑の陶場へも足を運んでいます。
1938年、その尚古堂が主催する「丹波古陶の名品会」が大阪阪急百貨店で開催され、柳は河井寛次郎や濱田庄司らと赴きました。
柳が見出したものは、薪木の灰が焼物の上に降りかかることで自然釉となる「灰被(はいかづき)」に、人の作為の及ばない「他力美」にありました。これを「驚くべき美しさを与えている」と称賛するとともに、丹波焼の蒐集に邁進していったのです。

日本民藝館 2019年9月10日(火)~11月24日(日)「柳宗悦と古丹波」


日本民藝館 2019年9月10日(火)~11月24日(日)「柳宗悦と古丹波」

訪問時メモ

今回、普段は公開されていない西館の入場もセットでした。

本館道路向いに建つ西館(旧柳宗悦邸)は、栃木県から移築した石屋根の長屋門と、それに付設した母屋からなっています。日本民藝館開館1年前の1935年に完成、母屋の設計は旧館と同じく柳宗悦。72歳で没するまで、宗悦が生活の拠点とした建物です。

日本民藝館 西館(旧柳宗悦邸)

日本民藝館 西館(旧柳宗悦邸)

丹波窯について

いわゆる六古窯の一つである丹波窯。旧丹波国の最南端(現在の兵庫県丹波篠山市今田町周辺)で、開窯期から現在まで約800年間にわたり民陶の伝統を守り続けてきました。

開窯の時期については長い間鎌倉時代初期の12世紀末と考えられてきましたが、その後の調査によって、三本峠北窯などの古い窯址の出土品などから、開窯期が平安時代末期にまで遡ることが明らかとなりました。
また、製作技術の面においても、常滑窯を中心とした東海地方からの影響が認められるところとなりました。

丹波窯について

丹波窯について

一般に「古丹波」と呼ばれているものは、開窯期から江戸末期までに焼かれたもので、これらは生産された窯の形式から、中世期までの「穴窯時代」と近世期以降の「登窯時代」とに大別されています。

穴窯時代の造形的特徴については、古代から鎌倉期にかけては、時代背景を反映した力強い造形美が特徴で、壺や甕の形状から常滑や越前などとの強い共通性が認められます。しかし、南北朝期から室町期に入ると、しだいに壺や甕の口造りなどは丹波独自のものとなり、特に室町時代中期の15世紀頃になると、赤褐色に焼き締められた器肌に緑色や鳶色に発色した自然釉の掛かった、重厚な趣のある壺や甕類が数多く現れてきます。

丹波古陶館

丹波古陶館は、江戸時代そのままの姿で「妻入(つまいり)商家」が立ち並ぶ河原町通(国重要伝統的建造物群保存地区)の一角に丹波焼の創世期から江戸時代末期に至る七百年間に作られた代表的な品々を、年代・形・釉薬(ゆうやく)・装飾等に分類して展示しています。

丹波古陶館
丹波古陶館

蔵品中312点は「古丹波コレクション」として兵庫県指定文化財となっています。当館の「古丹波コレクション」は、初代館長中西幸一と二代館長中西通が約80年に亘り蒐集してきたものです。

住所:〒669-2325 兵庫県篠山市河原町185 (篠山能楽資料館左隣二軒目)
開館時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時45分まで)

開催概要

  • 「柳宗悦と古丹波」
  • 開催期間:2019年9月10日(火)~11月24日(日)
  • 開催場所:日本民藝館
    〒153-0041 東京都目黒区駒場4-3-33
日本民藝館 2019年9月10日(火)~11月24日(日) 柳宗悦と古丹波

日本民藝館 2019年9月10日(火)~11月24日(日) 柳宗悦と古丹波

記念講演会

「古丹波蒐集100年 丹波古陶館50年」

9月23日(月・祝)18時〜19時半
中西薫(丹波古陶館館長)

「丹波焼と私 ―灰釉スリップウェアへの道」

10月26日(土)18時〜19時半
柴田雅章(作陶家)
※各料金300円(入館料別、要予約)

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