カイカイキキギャラリーで奈良美智展

畳部屋もあるカイカイキキギャラリーの奈良美智展

村上隆さん主宰のKaikai Kiki Galleryで、奈良美智さんの個展『Drawings: 1988-2018 Last 30 Years』が開催されているということで、仕事帰りに広尾駅まで行ってきました。

奈良美智さんの絵は、少し知っているという程度でしたので、良い機会でした。

Kaikai Kiki Galleryは地下鉄広尾駅から徒歩10分くらい、有栖川宮公園の横を歩いていきます。
うっかり通り越してしまいましたが、犬の散歩をしていた地元の方が、
「奈良美智さんのギャラリーですか?ここの建物の地下ですよ。とても良かったですよー」と教えてくれました。
暗かったので、ちょっと見つけにくかったです。

カイカイキキギャラリーで奈良美智展

カイカイキキギャラリーで奈良美智展

ギャラリーですので、入場は無料ですが、「売らんかな」な感じで、話しかけられまくるのかなーと思っていましたが、そんなことはなく、一般的な美術館のように鑑賞するといった感じです。

カイカイキキギャラリーの奈良美智展では、学生時代から現在に至るまでの30年間を振り返るドローイング作品を展示しています。
その年に描いたイラストやスケッチ、ドローイング、落書きやメモ?が、順番に展示されているので、奈良美智さんの作風や内面の変化を感じながら観ることができます。
しかも、ギューっと詰めて展示しているので、「この年からこの年にかけて、明らかに何かがあったのだろうなー」と感じることができます。

初期の1988年のドローイングでは、落書きのような線画にちょっと色を塗ったようなものが多いようです。
その中でも、下の画像の左上のような半欠け顔の水色背景の女の子は、いわゆる奈良美智さんのよく知られた作風を感じさせる一枚です。
じっくり近寄って観ましたが、一部でアクリル絵の具の薄く垂れたような、一部でゴワゴワと塗りたくったような、面白いドローイングでした。

カイカイキキギャラリー 奈良美智さんの初期ドローイング

カイカイキキギャラリー 奈良美智さんの初期ドローイング

1989年は何かあったのでしょうか。
とてもバイオレンスなドローイングが多くあります。
黒い線画が有刺鉄線に引っかかっていたり、階段を登る様子があります。
悩みの時期だったんでしょうか。

奈良美智展のドローイング 1989年

奈良美智展のドローイング 1989年

ところが、1990年代に入ると、絵に活力が入り始めているようです。
何となくカラフルで、今の作風に通じる感じがしませんか?
この辺りからご自身のあるべき姿が見えたのでしょうか、うらやましい限りです。

1990年ごろの奈良美智ドローイング

1990年ごろの奈良美智ドローイング

カイカイキキギャラリーの奈良美智展では、畳部屋での展示もありました。
お靴を脱いで、見学するスペースでしたので、穴あき靴下の方はご注意ください。
画像手前の”Fuck The WORLD”で「チィッ!ケッ!ペッ!」って感じの女の子は可愛らしいですね。↓↓↓畳部屋もあるカイカイキキギャラリーの奈良美智展
畳部屋もあるカイカイキキギャラリーの奈良美智展

今回展示されているドローイングに使われている紙は、段ボールに描かれた絵もありますが、意外と「封筒」が多かったように感じます。
思うに、ふと描きたいイメージが出てきた瞬間に手元にあった郵便物の封筒にササっと描いたのではないでしょうか。

このようなドローイング展を観て、「自分の感情を素直に描き続けること」の大切さを感じました。
「女の子」というテーマ一つを、何年もかけて描き続けることで、少しずつ深堀りされていく様子や、いちいち「作品」を作ろうと思わないでも、感じるままにその辺にある支持体に、その時のイメージを描いてみるということを通して、結果として作者の作風につながるのだなーという、温故知新を垣間見ることができました。
継続は力なり、ですね。

個人的に気に入ったドローイングは、闇の1989年の赤い顔に足の生えたこの子でした。↓↓↓
右下のカツオがボンもですけど。

カイカイキキギャラリーの奈良美智で気に入った一品

カイカイキキギャラリーの奈良美智で気に入った一品

ところで、このような展示は村上隆さんが無償で提供してくれているから、我々は無料で観ることができています。
色々と版権管理関係でお金に厳しい村上さんとのイメージがありますが、アートの振興に対する情熱を奈良美智展を通じて、少しだけ理解することができました。

カイカイキキギャラリーの奈良美智展、肉眼で見ることをお勧めします。

Yoshitomo Nara 「Drawings: 1988-2018 Last 30 Years」

日時:2018年2月9日(金)〜3月8日(木)
時間:11:00〜19:00
休館日:日、月、祝
会場:Kaikai Kiki Gallery 東京都港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1
レセプション:2018年2月9日(金)18:00~20:00

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