アートフェア東京なるものがあります。
世界へ日本のアートシーンを発信するアートマーケットのプラットフォームとして、2005年から開催している日本最大級の国際的なアートフェアです。
今年2018年は3月9日(金)~11日(日)までで、東京国際フォーラム ホールEで開催されます。
さて、いつも通り収益に関する興味が先に湧きます。
12回目の開催となる昨年度のアートフェア東京2017(2017年3月16日(木) – 3月19日(日))は、過去最多の来場者数57,800人と、過去最高の出展者売上総額24.5億円(※出展者アンケート(任意)より推計)を記録したそうです。
出展ギャラリーが150軒とあることから、1ギャラリーの平均は1,633万円です。
4日間の開催ですので、1日当たりの売上高は6.13億円!です。
参考までに、2016年の情報を探してみたところ、出展ギャラリー:157 軒、入場者数:56,300 人、総売上金額:約 11.3 億円だったようで、売上高は2016年から2017年にかけて倍増しているようです。
(2015年は日本国内外から130のギャラリーが参加)
アートフェア東京2018の目玉商品はいくつかあるのですが、このうち、「王冠型土器」という縄文時代の土器が出品されるようです。
価格は不明ですが、おいくら万円くらいで売られるのでしょうか、気になるところです。
個人的に、縄文~弥生時代にかけての土器・土偶が好きです。
縄文土器のいくつかは国宝に指定されており、そのうち新潟県の南部(中越地方)の十日町市の信濃川右岸段丘上に位置する笹山遺跡から出土した「火焔型土器」は、「新潟県笹山遺跡出土深鉢形土器」とも呼ばれ、57点が国宝に指定され、そのうち火焔型土器が14点含まれています。
火焔式土器の特徴として、その燃え上がる炎のような情熱的な造形美が思い出されます。
縄文時代は世界史では中石器時代ないしは、新石器時代に相当する時代とされ、このような世界情勢の中、火焔型土器のような装飾美あふれる食器(または祭祀用器)が作られていたというのが、かなりの驚きなのです。
この火焔式土器に思いを馳せると、当時の「火守(ひもり)」は大変重要な役割であったと想像できます。
寝ずに火に木を入れることが何日も続き、昼間には狩りに出かけ、満足な食物にありつけないという環境の中、夜の野生生物に怯えながら、火を守り続けるという状況であったと思います。
もうろうとする意識の中で、ぼんやり眺めている目の前の薪の炎と、その中に置きっぱなしの土器(煮炊き用)を通して、その炎の揺らめきを土器の文様へと展開した一番最初の「誰か」の存在を感じます。
絵や文字を持たず、表現手法を知らない者が初めて作り出した造形物が火焔式土器なのではないでしょうか。
と、妄想すると火焔式土器のありがたみが身に沁みます。
そんな火焔式土器ではない王冠型土器とは何者でしょうか。
王冠型土器は同じ遺跡から出土することもあるようですが、火焔式土器と比較し、背丈も低く、いささか落ち着いているように見えます。
どちらかというと、火焔式土器を見て作られたような印象もあります(定かではない)。
似ているようで似ていない、しかし、「火炎土器様式 王冠型土器」とも呼ばれるこの両者の違いは正直不明です。
ですので、直感的に価格をつけると、国宝にも指定されている火焔式土器は、やはり心に訴えかける造形美を感じることから、●億円程度はしてもよいのではないでしょうか。
一方の王冠型土器は、火焔式土器と比較し、やや控えめな印象を受けることから、●千万円程度でも良いのではないでしょうか。
今回、アートフェア東京で出品される王冠型土器の出土地域が不明なうえ、国宝の火焔式土器と比べると、若干造形にゆがみが生じているのかなーと感じます。
とはいえ、できればこの目で見に行きたいところです。
最後に、そんな縄文大好き野郎たちへのお知らせです。
東京国立博物館 平成館(上野公園)では、2018年7月3日〜9月2日にかけて、1万年間続いた縄文時代に目を向けた特別展『縄文―1万年の美の鼓動』が開催されます。
「縄文造形」の優れた土器や土偶を主体として、縄文文化を展覧する内容になるいい、「火焔型土器」や「土偶 縄文のビーナス」など縄文時代の国宝6件すべてが集う展覧会となるようで、縄文好きには垂涎(すいえん)ものです。
遮光器土偶 (しゃこうきどぐう)の命名について、思うところなどをしゃべりたいところです。
スポンサーリンク 開催概要 |
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会 期 | 2018年7月3日(火) ~9月2日(日) | ||||||||||
会 場 | 東京国立博物館 平成館(上野公園) | ||||||||||
開館時間 | 9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで) (ただし、金曜・土曜は21:00まで開館。日曜および7月16日(月・祝)は18:00まで開館) |
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休館日 | 月曜日(ただし7月16日(月・祝)、8月13日(月)は開館)、7月17日(火) | ||||||||||
観覧料金 | 一般1600円(1400円/1300円)、大学生1200円(1000円/900円)、高校生900円(700円/600円) 中学生以下無料
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交 通 | JR上野駅公園口・鶯谷駅南口より徒歩10分 東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、千代田線根津駅、京成電鉄京成上野駅より徒歩15分 |
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主 催 | 東京国立博物館、NHK、NHKプロモーション、朝日新聞社 | ||||||||||
協 賛 | 凸版印刷 | ||||||||||
お問合せ | 03-5777-8600 (ハローダイヤル) | ||||||||||
展覧会公式サイト | http://jomon-kodo.jp/ |
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