2018年も早4月となり、すっかりと春となり、桜が咲き乱れ(散って)る季節となりました。
この季節になると、桜が咲いている公園や山をウロウロしたくなってしまいますが、都内には季節を問わず、桜を観ることができる美術館があります。
それが、「郷さくら美術館」です。
収蔵作品は桜だけに限らず、人物画や動物画、『モン・サン・ミッシェル』などもあります。
今年も目黒川の両脇は満開の桜と人で埋め尽くされています。
郷さくら美術館は、そんな東京の中目黒に2012年3月にオープンした現代日本画の専門美術館です。
日本画と聞くと、どうしても遠い昔の美術品を思い浮かべてしまいますが、現代アートと同じように現代日本画というフィールドで活躍されている作家の皆さんがいらっしゃるのです。
日本画は、わが国で発達した美術分野で、岩絵具や墨を使い、絹地や和紙に毛筆で描く作品を指しますが、いわゆるファインアートや現代アートよりも、意外と身近に感じ辛い分野ではないかと感じます。
その理由の一つに、「静けさ」があるように思います。
現代アートは意外性や力強さ、反体制、社会への疑問など、どちらかというと「ガツン!」と感じる作品が多い一方、現代日本画は長い月日で培われた技術をベースに現代を取り込みつつ、「日本画的であろう」という作風が多いように感じます。(どう感じるかは個人の自由なので)
カチャカチャが近代から現代日本画で好きな作家では、漆黒の闇の中の炎で舞う蛾『炎舞』の速水御舟さん、来週から東京国立近代美術館で開催される横山大観さん、そして現代では、ネオ日本画家とも呼ばれる山口晃さん、会田誠さん、村上隆さんがいらっしゃいます。
《夜桜》(部分)1929(昭和4)年 大倉集古館蔵 東京展5/8‐5/27、京都展6/8‐7/1
郷さくら美術館では、「今後は、新たな才能の発掘・育成にも努める」とあり、新しい日本美術家の作品が増えていくことで、我が国独自の美術が経済的に維持されていくことを期待したいです。
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