アートフェア東京2018で気になった作品

アートフェア東京2018で出品された王冠型土器(縄文土器)

アートは、誰かの評価が高い作品に目を向けるよりも前に、自分の気になった作品に興味を向けていくことが大事だと思います。
そこで、アートフェア東京2018で気になった作品をいくつか挙げたいと思います。

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巖上の虎 大石雪野

何といっても最も「欲しい!」と思った作品は、大石雪野さんの「巖上の虎」です。
大石雪野さんは、1988年生まれの女性作家です。
初めて見ましたが、サイズ感は50センチ角程度で、日本の空想上の妖怪をさらに独自の現実的な視点で掘り出しており、その造形はまるで本物の妖怪をそのまま木に封じ込めたようです。
参考までに、1点あたりの価格は430万円くらいです。
余力があれば、ぜひ手に入れたいものです。

巖上の虎 大石雪野

猫好きにはたまらない作品たち

田島周吾さんの作品は、犬や猫など我々の日常生活の中にいる動物たちを日本画でシニカルに描き出している作風です。
特に「痒い」シリーズでは、犬や猫がエリザベスカラーという首に巻く「舐め防止の首巻き」をポリポリ掻く様子が描かれ、これは相当の犬猫好きでないとモチーフにしないでしょう。
エリザベスカラーを巻く、不服そうなネコさんの目が印象的です。

そして、巨匠熊谷 守一さんの「白猫」です。
シンプルな直線で、柔らかな猫を描き出しています。
ちょうど現在、東京国立近代美術館で、「没後40年 熊谷守一 生きる喜び」(2017年12月1日~2018年3月21日)が開催されています。

三日月の岬 田島周吾
白猫 熊谷 守一

魅惑の縄文土器

今回のアートフェア東京では、縄文土器が出品されました。
縄文土器で最も有名なものは「火焔型土器」と呼ばれる、燃え上がる炎をかたどった土器です。
これに類似した形態で、「王冠型土器」というものがあります。
いずれも、新潟県での出土が多くそのうちの一部は国宝に指定されるくらい価値が高いものも存在します。

実はこの王冠型土器が、いくらで落札されるのかが気になっていました。
アートフェア東京が開催された2日目の午後に行きましたが、すでに売れてしまっていました。
この王冠型土器を出品されたギャラリーさんは、いくつかの縄文時代のものを販売されていましたが、ほとんどが売れており、残っているものは2点しかありませんでした。
縄文商品の需要の高さを感じます。

さすがに値段を聞くのは野暮ですので聞きませんでしたが、このような縄文土器の価格について少し調べたところ、某Yオクでは、「保証 火炎土器 新潟県十日町出土 信濃川付近にて 考古学 大型作品 大珍品 博物館級の作品です」という縄文土器が22万円で落札されていました。
個人的には、今回のアートフェア東京で出品されている王冠型土器には200万円程度であれば買いたいと思った次第です(資金余力はありませんが)。

王冠型土器
これまた参考までに、日系アメリカ人である彫刻家ISAMU NOGUCHI氏も「Jomon , 1963」という彫刻作品を作っています。
こちらはサザビーズで出品されましたが、予想価格800,000 ~に対し、824,000 USD(8,900万円/108円レート)で落札されていました。
ひょっとすると、縄文土器よりも高く落札されているJomonではないのかしらと驚きます。

jomon by isamu noguchi
art-net

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