2018年7月13日(金)~10月8日(月・祝日)まで、国立科学博物館で特別展「昆虫」が開催されています。昆虫のデザインや生態は、かなりアーティスティックです。今年の科博、俳優の香川照之さんがナビゲートしてくれる昆虫展へGO!です。
昆虫、苦手ですか?
犬や猫、イルカのような哺乳類は比較的OKな方が多い中、昆虫が苦手な方って、男女問わず多いですよね。なぜでしょう?
子供のころ、大丈夫だった昆虫が、大人になってから苦手になるのはなぜでしょうか。
なんとなくですが、意思疎通ができそうでなく、キシキシとしたロボチックな動きが苦手だとか、ひっくり返した時のお腹の感じが苦手とかが多いかと思います。確かに、道行くカマキリは、なぜかこちらを見据えて、カマを持ち上げて威嚇してくるし、セミやカナブンはわざわざこちらへ突っ込んでくるし。
昆虫は、あの小さな体の中に、まだ人間の技術では再現しようがない驚くべき能力を秘めています。そんな昆虫の知られざる能力や人間との関係性について考えてみよう、というのが今回の特別展「昆虫」のコンセプトです。昆虫が苦手な人には地獄のような展示会ですが、そんなにキワモノは展示されていないので大丈夫です。
今回の昆虫展は、俳優の香川照之さんがナビゲートをしてくれます。香川さんといえば、NHKで「香川照之の昆虫すごいぜ!」が人気です。香川さんがひたすら昆虫を採取するという内容です。
昆虫展の会場MAP
昆虫展はいくつかのブロックに分かれており、入場するなり巨大なハチがお出迎えしてくれます。
夏休み期間ということもあり、会場は子供でいっぱいです。そんな中、たぶん昆虫好きのカップルや男性同士、おひとり様もおり、昆虫の幅広い世代への人気を垣間見ることができます。
昆虫の系統仮説を知ろう
昆虫の系統研究も進んでいるようで、「無変態群」、「不完全変態群」、「完全変態群」に分類されています。2014年に公表された昆虫の系統仮説ですが、すでに知られている全目の昆虫から、主だった種を選び、メッセンジャーRNAという膨大な塩基配列を調べ、さらに化石情報などと合わせて、その系統と各グループが出現した年代を推定したものだそうです。
昆虫は、なんと4.8億年前には地球上に出現しており、人間にとっては、超先輩という訳です。
昆虫の王者!?「Gの部屋」
昆虫展の見どころは、膨大な昆虫標本 、最新技術を使った昆虫生体構造、まだ知られていない新種、昆虫採集のノウハウですが、これに加えて、なんと「Gの部屋」が用意されています。
「G」とは、名前を口にしてはいけない、いつでも皆と一緒に暮らしている、あの昆虫さんです。
展示会場の中でも一番人気のブースです。
といっても、黒いのやチャバネではなく、熱帯地方の森にすむG達ですので、どことなく愛嬌があります。
熱帯地方のGは、八丈島や屋久島でもよく見られ、山に面した歩道をノコノコ歩いています。
おもしろ昆虫4コマ漫画
面白昆虫4コマ漫画も展示されています。
昆虫の生態を面白おかしく漫画化しており、思わず「ほう!」とうなってしまいます。
絵がとてもかわいいのです。
あなたに代わって地球を統治 虫人間?
もし昆虫が人類に代わって進化していたら、どのようになっていたか想像できますか?
テラフォーマーズのようですが、そんな衝撃のヴィジュアルも用意されています。
CGで作成された二息歩行昆虫がひたすらグルグル回っていましたが、「キモっ!」という声が多かったです。
きっと見慣れていないからですので、見慣れれば愛らしいのではないでしょうか。
膨大な昆虫の標本
展示会場には、生きた昆虫はGくらいしかいないのですが、膨大な数の昆虫を採取した標本が展示されています。
身近な昆虫から見たこともない形態の昆虫、極小・巨大な昆虫など、驚きの昆虫たちが勢ぞろいしています。
昆虫狂 香川照之さんの昆虫年表
会場の最後のほうには、香川照之さんの昆虫狂がよくわかる「昆虫年表」が展示されています。
正直、昆虫と俺を年表にしようというアイデアはなかったです。
このほかにも、昆虫野球シリーズ、同サッカーシリーズも展示されており、あんまりついていけないかもしれません。
※香川さんは「タガメ」への思いが強く、野球シリーズではキャッチャーとして登録されている。
香川さんの昆虫に対する熱い思いの、ほんのスキマを垣間見ることができました。
今回の昆虫展、確かに子供が多いのですが、おっちゃん達も相当数いらっしゃいます。
子供たちの前に立ち、じっくりと説明書きを読んでいる大人たち、老若問わず夢中になっていました。
昆虫を好きになる方法(精神論)
最後に、昆虫が苦手ーという方に対し、どうすれば昆虫が苦手でなくなるか、ヒントがあります。
それは、「昆虫、超かわいい」と思い込むことです。
苦手なものに対し、あえて挑戦することは、「青汁、まずい!もう一杯!」的な感覚です。
または、「パクチー臭い、苦手、食べられない、まずい」と言いながら食べているうちに、「パクチーさいこー」となるのと同じ原理です。
昆虫が身近にいたって「ええじゃないか」と思えるくらいになりたいですね。
結局、気合と根性で昆虫好きになるという精神論です。
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